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光学印象について

はじめまして、

茨城県守谷市のつくばエクスプレス守谷駅に

9月5日から開院しました守谷ステーション歯科の院長の小竹 和真です。

コラムでは、

患者さまに有益な情報を提供できればと考え、歯科にまつわることを発信します。

さっそくですが、

本日は光学印象についてお話します。

『そもそも印象とはなんぞや!?』と思う方が多いと思いますので、そちらからお話します。

(1)印象(いんしょう)とは

印象とは、端的に言えば型取りの専門用語のことです。

印象に用いる材料のことを文字通りですが印象材と言います。

印象材には海藻を主成分したアルジネート、寒天。シリコーンなどがあります。

患者さまのイメージだと型取りと言えば、

虫歯の治療の詰め物、被せ物の時や、

ナイトガード作成時などに

粘土やゼリーのようなドロッとした材料でとるイメージが強いと思います。

印象とは、人によっては苦痛に感じる方も多いあれです。

好きな方はすみません。

(2)光学印象について

話は変りますが、アナログ放送から地上デジタル放送に変化し、

ガラパゴス携帯といわゆるガラケーからスマートフォンになり、

色々なところでデジタル化を実感する機会があります。

印象の際には、ドロッとしたものが固まるのをずっと待ってなきゃいけないし、

人によっては嘔吐反射で『おえっ』てなってしまっても我慢しなきゃならないので

苦手な方と多い型取りですが、、、、

実は、近年のデジタル化の波が歯科でもあり、

型取りが従来のゼリーのようなものでとるものではなく、

光の反射を利用してとる光学印象(こうがくいんしょう)というものがあります。

光学印象の原理としては、光の反射を利用して、

パソコン上に3Dデータとして反映させ型取りを行うので

印象材を入れて固まるのを待つ時間や

お口に溢れても黙って耐えて待つ必要がなくなります。

すごく患者さまにとって有難いお話ですね。

(3)光学印象のメリット

・従来の印象法では、

印象材を混ぜて型取りを行いそれに対して、

石膏とお水を混ぜて硬化させて模型を作る必要がありましたが、

光学印象では、光の反射を利用してとるだけなので誰がやっても人的なエラーが少なくて済みます。

・光学印象の場合、パソコン上にすぐに反映されるので

すぐに確認し見ることができますので、型取りのやり直しのリスクを減らすことができます。

・先生によっては適合が悪いとおっしゃる先生もいらっしゃいますが、

確かに過去の光学印象ではエビデンスが乏しく印象が甘い部分があり、

詰め物や被せ物の適合が悪いことがありました。

機械も進歩しており、適合も良好になっています。

アメリカにある大学では、印象材による印象方法は講義のみでしか話さず、

実際の臨床では、光学印象で行うという大学もあるほど進歩しています。

・嘔吐反射が強い患者さまでも従来の印象方法と比べ、楽に型取りができる。

これが患者さまにとって最大のメリットだと思います。

(4)光学印象のデメリット

・金属などの材料は使えるケースがかなり限られており、使える材料に限りがある。

・光の反射を利用するので、

光が届かないような歯茎の下に入り込んでしまっている部分などでは、使うことができない。

・機械自体が高額なので導入しているクリニックが少ない

・スキャナー自体が大きいのでお口が開きにくい方には適応できない場合がある

光学印象についてご興味がある方は歯科医師または歯科衛生士までお気軽にお声掛けください。